城南|家族で受け継ぐ酒まんじゅうの味「百万石花園屋(ひゃくまんごくはなぞのや)」
金沢市城南に店を構える「百万石花園屋」さん。
昔ながらの酒まんじゅうをはじめ、どら焼きやおだんごまで、ご家族で1つひとつ作り続けている和菓子店です。
今回は、看板商品へのこだわりや店名の由来、家族で受け継いできたお店への思いを伺いました。
ふわふわの酒まんじゅうと温かな人柄に心なごむ「百万石花園屋(ひゃくまんごくはなぞのや)」
昔ながらの雰囲気に心が和む和菓子店
「百万石花園屋」さんがあるのは、金沢市城南。
犀川大通りから住宅街へ進んでいくと、昔ながらのたたずまいのお店が見えてきます。

その先には上菊橋があり、橋の向こうにはゆったりと流れる犀川と、緑豊かな犀川緑地が広がっています。


「百万石花園屋」と書かれた看板を目印に、いよいよ店内へ。
1歩足を踏み入れると、丁寧に作られた美しい和菓子の数々が目に飛び込んできます。季節のお菓子や昔から親しまれてきた定番が並び、眺めているだけでも自然と心が弾みます。

季節とともに楽しむ「百万石まんじゅう」

「百万石花園屋」さんの看板商品は、酒まんじゅうです。普段は「百万石まんじゅう」として販売され、赤・白・草の3種類が店頭に並びます。
金沢では、毎年7月1日の「氷室の日」に無病息災を願って氷室まんじゅうを食べる風習があります。「百万石花園屋」さんでも、6月30日と7月1日には、「氷室まんじゅう」の名で販売しているそうです。
抹茶やほうじ茶など、季節に合わせた味が登場することも。訪れる時期によって、いつもの味とは異なる酒まんじゅうに出会えるのも楽しみの1つです。
「百万石まんじゅう」は、添加物を使わずに作られており、お子さんもおいしく食べられるそうです。年齢を問わず、家族みんなで楽しめるのもうれしいですね。
●百万石まんじゅう 1個 205円(税込)
「百万石まんじゅう」は、袋から出して電子レンジで20〜30秒ほど温めると、ふわふわの食感を楽しめるそうです。私も電子レンジで温めてからいただきました。お酒の甘い香りが印象的で、あんの甘さともよく合い、酒まんじゅうならではの風味を楽しめました。
蒸し上がったばかりの栗の酒まんじゅう
お店を訪れた時は、期間限定で販売される栗の酒まんじゅうが、ちょうど蒸し上がるところでした。やわらかな黄色のまんじゅうがずらりと並ぶ光景に、思わず見入ってしまいます。
蒸し上がったまんじゅうは、できあがりの1番おいしい状態を保つため、すぐに瞬間冷凍するそうです。


●百万石まんじゅう(栗) 248円(税込)
蒸し上がったばかりの栗の酒まんじゅうをいただきました。手に取ると、できたてのやさしい温もりが伝わってきます。
ひとくち食べると、生地は驚くほどふわふわ。まんじゅうの上には、大きな栗がのっています。ほっくりとした食感とやさしい甘さから、秋らしさを感じました。
このふんわりとした生地を生み出しているのが、代々受け継がれてきた酒種と、こだわりの蒸し方です。
受け継がれてきた酒種と手作りのあん
「百万石まんじゅう」には、こうじから手作りする自家製の酒種が使われています。代々つぎ足しながら、大切に受け継いできた酒種だそうです。


1つひとつ包んだまんじゅうを、強い蒸気で一気に蒸し上げることが、ふんわりとした生地を作るポイント。長年守られてきた酒種と職人の手仕事が、「百万石花園屋」さんならではの味を生み出しています。
もう1つの人気商品が、「能登大納言どら焼」です。あんには、大粒で風味のよい「能登大納言かのこ」が使われています。
●能登大納言どら焼 302円(税込)
食べてみると、大粒の小豆ならではの存在感があり、皮のほどよい食感も楽しめました。丁寧に作られたあんのおいしさが、ひとくちごとに伝わってきます。
どら焼きのおいしさを支えているのが、お店で手作りしているあんです。「百万石花園屋」さんでは、あん作りにも力を入れており、できあがったあんからも丁寧な仕事ぶりが伝わってきます。

以前、名古屋から訪れた方がその味を気に入り、再び買いに立ち寄ったこともあるそうです。わざわざもう1度足を運びたくなるというエピソードからも、どら焼きの人気がうかがえます。
「花園」の名に込められた初代の思い
1961年創業の「百万石花園屋」さん。創業当初はさまざまなお菓子を作っていましたが、金沢の催しで氷室まんじゅうを販売したことをきっかけに、酒まんじゅうがお店を代表する商品になっていったそうです。
「花園屋」という店名にも、家族の物語があります。初代が津幡に住んでいたころ、お姉さんが森本の花園村へ嫁がれたそうです。初代は「花園」という名前の響きを気に入り、店名に取り入れたといいます。
今、お店を支えているのは、2代目を中心としたご家族です。3代目は洋菓子を学び、その経験を生かしたお菓子も店頭に並びます。実際にお菓子を食べた方に喜んでもらえることが、何よりの励みだと聞かせてくださいました。受け継いできた味を大切にしながら、ご家族でお店の歴史を次の世代へとつないでいます。

地域に寄り添い、受け継がれる味
「百万石花園屋」さんでは、保育園や幼稚園での入園や卒園のお祝いに贈る紅白まんじゅうも作っています。子どもたちの成長を祝う大切な節目にも、こちらのお菓子が選ばれています。
お店の方々の温かな人柄も魅力です。気さくに迎えてくださる皆さんとお話ししていると、私の心までほっと和らぎました。
お菓子のおいしさだけでなく、こうした居心地のよさも、地域の方に長く親しまれてきた理由の1つなのかもしれません。
大切な人へ「おめでとう」や「ありがとう」を届けたいとき、「百万石花園屋」さんのお菓子を選んでみてはいかがでしょうか。1つひとつ手作りされたお菓子に、伝えたい思いをそっと託せそうです。
季節の和菓子を楽しみに、ぜひ足を運んでみてください。
INFORMATION
店名:
百万石花園屋
住所:
石川県金沢市城南2丁目3-14
(駐車場なし・近隣に犀川緑地公園駐車場あり)
電話番号:
076-261-2308
営業時間:
9:00〜17:00
定休日:
水曜日
第2木曜日
一人当たりの予算:
¥500〜¥1,500
※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。







