長町|優しい味わいの和菓子と温かいおもてなしが嬉しい「菓遊庵(かゆうあん)」

長町|優しい味わいの和菓子と温かいおもてなしが嬉しい「菓遊庵(かゆうあん)」

長町は、江戸時代の武家屋敷の面影を色濃く残す歴史的な地区。
観光地というイメージがあるかもしれませんが、地元に住んでいてもふと訪れるとその美しさを改めて感じます。
そんな長町で、心安らぐひとときを過ごせるのが甘味処「菓遊庵(かゆうあん)」さん。
温かいおもてなしが嬉しい、心温まるお店です。

愛され続けて30年! 長町の甘味処でホッとひと息。ゆったり味わう和菓子と温かいおもてなし♪

長町武家屋敷跡にある甘味処

観光地としても人気の長町武家屋敷跡エリアにある甘味処「菓遊庵(かゆうあん)」さん。

北鉄バス「香林坊」バス停から徒歩5〜6分です。
駐車場はありませんが、周辺にコインパーキングがあるので安心です。

 

武家屋敷の風景に溶け込む、懐かしいたたずまい

菓遊庵(かゆうあん)の外観まるで武家屋敷の風景に溶け込むかのような、風情あるたたずまい。
赤いのれんに「菓遊庵」の文字が目印です。

昔ながらの甘味処という雰囲気で、初めてでも懐かしさを感じるような温かさがあります。

菓遊庵(かゆうあん)の店内店内に入ると、おいしそうな和菓子が並んでいます。

菓遊庵(かゆうあん)の喫茶スペース喫茶スペースはこちら。奥にカウンター席もあります。

 

これぞ甘味処!というメニュー

菓遊庵(かゆうあん)のメニュー

メニューを開くと、お抹茶セットやぜんざいなど、これぞ甘味処!というラインナップのほか、金沢の伝統料理「治部煮」も味わえるそう。お食事もできるんですね。

そんな中で気になったのが「お手前遊び」というメニュー。
自分でお点前を体験できるとか。これは面白そう!

 

お点前体験!自分でたてたお抹茶で味わう季節の和菓子

●お手前遊び(上生菓子2種・お抹茶)1,600円(税込)菓遊庵(かゆうあん)のお手前遊びの説明和菓子がかわいい! そして茶道具のセットが、本格感があってわくわくします。

本来は「お点前」と書くところ、あえて「お手前遊び」というメニュー名にしておられるのは、初めての方でも気軽に楽しんでいただきたいという想いから。初心者には大変ありがたい解説です。

菓遊庵(かゆうあん)の中宮さんお抹茶のたて方を教えてくださったのは、このお店の和菓子を作っておられる中宮さん。
御年なんと90歳!お元気!

まずは白湯で茶筅(ちゃせん)やお茶碗を温め、茶巾でふきます。ふむふむ。
いきなり抹茶を入れるのではないんですね。素人すぎて、お茶碗の持ち方から教わりました。

そしていよいよ、お抹茶をたてます。

抹茶をたてる
中宮さんがお手本を見せてくださいます。
シャカシャカシャカ…。さすが、手慣れていらっしゃいますね。

たてたばかりのお抹茶を口に含むと、まろやかで深みのある味わい。しみじみおいしいです。

「飲んだらお菓子も食べて」とすすめられ、季節の上生菓子をいただきます。

季節の上生菓子

左は「せせらぎ」。水の流れを表現した優雅な模様に、添えられた小さなお花もかわいいです。
中は黄身あん。白あんに卵の黄身を練り込んだものです。水あめも入っているそう。

右は「牡丹(ぼたん)」。ピンクから先端の白へのグラデーションがきれいです。
中は白こしあん。

どちらも懐かしいような優しい甘さで、お抹茶との相性も抜群です。

自分でたてたお抹茶と、美しい和菓子。楽しいひとときを過ごすことができました。

 

「菓遊庵」の要は、温かいおもてなし

菓遊庵(かゆうあん)の中宮さんと高木さん和菓子を作る中宮さんと、おばあちゃんを優しくサポートする孫の智加さん。
お店を訪れるたび明るく温かく迎えてくれて、とても嬉しい気持ちになります。

中宮さんが和菓子を作り始めたきっかけは、嫁ぎ先が和菓子屋さんだったことから。
職人さんにレシピを教えてもらい、アレンジしながら自分でも作るようになったと言います。
「自己流だから」とおっしゃいますが、この優しい味わいは中宮さんだからこそ出せる味なのかもしれません。

今も毎朝手作りしている季節の上生菓子は、天気や気温によって作るものを変えているそう。
中のあんこも、黒あんだったり白あんだったり、その日によって変えることもあるとか。
どんなお菓子に出会えるか、訪れる楽しみにもなりますね。

そして「菓遊庵」さんの魅力は、何といってもこの温かいおもてなしでしょう。

智加さんも「ぜひ祖母と話しに来てほしいです」とにっこり。

お客様とお話をするのが大好きな中宮さん。
常連さんはもちろんのこと、県外からのお客様や外国人観光客にも金沢弁で気さくにお話しされるそう。
中には金沢旅行のたびに中宮さんに会いに来られる観光客もいらっしゃるほどだとか。

おじゃましている間にも「おばあちゃんお元気?」と声をかけていくお客様の姿があり、本当に愛されていることがうかがえます。

中宮さんと智加さんの、おばあちゃんと孫だからこそできる仲の良いやり取りも微笑ましくて、自分も一緒にずっとおしゃべりしたい気持ちになりました。

 

この地で約30年続くという「菓遊庵」。
店名の由来である「お菓子で遊ぶようにゆっくりしてほしい」という願いの通り、温かいおもてなしで居心地の良い空間を提供してくれます。

長町で、ホッとひと息つける甘味処。あなたもぜひ訪れてみてください。
季節の和菓子は公式インスタグラムでもチェックできますよ。

菓遊庵(かゆうあん)の外観

INFORMATION

店名:

金沢・長町 菓遊庵(かゆうあん)

住所:

石川県金沢市長町2丁目2-38

電話番号:

076-221-2925

営業時間:

10:00〜17:00

定休日:

火・水曜日

一人当たりの予算:

~¥2,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

WRITTEN BY
まつ

まつ

編集長

金沢在住20年。だけどまだまだ知らないことがいっぱい。みなさんと一緒に金沢の新しい魅力を見つけていくのが楽しみです。 がんばる人を応援するのが好き。メディアもメンバーも、ともに成長していける編集部を目指します。