
東山|実は豆好きなあなたへ「豆月(まめづき)」
ひがし茶屋街の賑わいから少し離れた町家の連なる一角に、豆にこだわったお店があると聞き行ってみました。
甘味処なのかなと思いながら入店。
「こんにちは〜!」と声をかけると、店主の北出さんが迎えてくれました。
ひろがる豆ワールド
町家を改修したカフェ
豆をテーマにしたカフェ「豆月」さんは、昭和初期に建てられた町家を改修し、2016年にオープンしました。
おばあちゃんのお家のような落ち着くお部屋から、小さなお庭が見えます。
机の上には土でできた呼び鈴など、ちょっと変わった可愛らしい小物もちらほら。
雰囲気がとても素敵で、一瞬で大好きな空間だなー!と思いました。
「豆かん」ってご存知ですか?
メニューを開くと真っ先に目に飛び込んでくるのが「黒豆かん」。
迷わず「黒豆かん」ください!と頼みかけて、豆かんってなんだ?と思いました。
一般的な豆かんは、赤えんどう豆をしょっぱく煮て、寒天にのせ、黒蜜をかけて食べるそうです。
ちなみに、金沢では豆かんを食べる文化は多くはないようです。
塩っけのあるお豆に甘みのある黒蜜をかけて食べる…。とっても楽しみです。ワクワク!
そうしている間に豆かんが運ばれてきました。
●黒豆かん 700円(税込)
・黒豆かん 700円(税込)
・自家製じんわりジンジャー 600円(税込)
※スイーツとドリンクセットで50円引き
黒豆煮がツヤツヤしていてすごく美味しそう!
豆を一口食べると、カリッコリッと!なんだこの食感は?!
今まで黒豆煮って甘くて柔らかいイメージしかなかったのですが、黒豆煮で食べたことがない食感で驚きました。
「黒豆かんのシロップは黒豆を炊いた煮汁を煮詰めているんです」北出さんが教えてくれました。
黒糖じゃなくて黒豆を煮たシロップなの?!
そうすることでより豆の風味との相性が良くなるそう…。細やかなこだわりがすごいです。
どうして豆なの?
豆って、僕は正直いままで注目してきたことがありませんでした。
どうして豆なのでしょうか?
北出さんに伺うと、北海道のおばあさまが季節になると大量の(本当にたくさんの!)黒豆煮を送ってきてくれたそうです。
北出さんはその豆が大好きで、スプーンでもりもり食べていたそう。
「かつて食べてきた記憶の中の、理想の豆を求めて自分で黒豆を炊くようになりました」
そう力強くおっしゃっていました。職人だ…。
そして、豆を炊くのに3日間ほどかかるらしいのですが、ゆっくりのんびり豆の時間に合わせながらの生活が性に合っている、と嬉しそうに教えてくれました。
豆への愛が溢れている!
提供している豆商品を作るための豆は、各地方から選りすぐりのものを集めているそうです。
だから、いつでも豆の情報をキャッチできるようにアンテナを張っているそうです!
「豆月」さんでは、豆を使った週替わりスープも提供しています。季節や行事に合わせた、北出さん手作りのスープです。
豆を使ったスープってたくさん思いつくものですか?と聞いたら、毎回、北出さんが頭を悩ませて決めているそうです。それはそれは…豆で頭がいっぱいになっちゃいますね…。
でも、そんな北出さんは楽しそうでした。
実は豆が好きなあなたへ
「豆月」さんは豆が好きな方が集まる場所でもあるそうです。
豆好きな方たちとお話しするのも楽しみだとおっしゃっていました。
もっと僕が豆に詳しかったら、豆談義ができたのにな…。
豆にこれだけ感情を向けている人はごくわずかだろうと思います。
そして、その豆への気持ちが詰まった豆を「豆月」さんというこれまた素敵な空間でいただけるのが、とても貴重なことだと感じました。
実は豆が好きなそこのあなた…! 「豆月」さんは本当におすすめですよ…!
まめまめぽかぽか
とてもいい豆を食べた!ただいま冬の真っ最中に、冷たい黒豆かんを食べたはずなのに、北出さんの豆への想いで心がポカポカしています。
※豆月さんは3席のみの小さなカフェです。混雑時にはご入店できないこともあります。
もしご予定がお決まりであれば、事前にお電話でお問い合わせください。
INFORMATION
店名:
豆月(まめづき)
住所:
石川県金沢市東山2-3-21
電話番号:
076-256-0465
営業時間:
11:00〜18:00
定休日:
水曜日、木曜日
一人当たりの予算:
〜1,500
※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。