【Relation】石川県の中小企業経営者インタビュー vol.6|建装資材「黒崎産業株式会社」黒崎嘉之氏

【Relation】石川県の中小企業経営者インタビュー vol.6|建装資材「黒崎産業株式会社」黒崎嘉之氏

85年という社歴の中で、時代の潮流に合わせ様々な事業を展開する黒崎産業株式会社。
常に新しいものへの挑戦をモットーとし「企業とは変化対応業である」と語る黒崎社長に、会社経営の秘訣やご苦労をお伺いしました。

時代とともに変わる勇気

黒崎産業株式会社 黒崎嘉之氏

新たな方向性を求めて

現在、こちらでは建装資材の販売施工を中心に、住宅建材や化成品、近年では福祉部門にも事業を展開されているとお聞きしました。

創業の際はガソリンスタンドの経営を中心としていたのですが、当時は商売上不安定な部分も多く、その事業を他社に譲渡した後は、もう一つの柱であった建材などをメインとしてきました。

その後、時代に合わせる形で取り扱いや事業部門を増やしており、現在に至っています。

 

社長は今3代目ということですが、ずいぶんとお若い時に就任されたのですね。

先代の社長からは特に後を継ぐ必要はないと言われていました。

実際、私も大学院を出た後は技術系の職に就いていたのですが、事情により自社に戻ることを決め、さらにアイカ工業さんで営業として数年研鑽を重ねた後に、現在の社長職に就いています。

インタビューに答える黒崎嘉之氏

若くして社長職に就かれた時のお気持ちはいかがでしたか。また当時の会社の印象などはどうだったでしょうか。

周りは年上の方が多く経験も豊富な方ばかりでしたが、懐深く受け入れていただいたと思います。

ただ、営業1人ひとりが顧客との繋がりを持つことで成り立っている個人商店のような一面があり、会社全体としての経営方針などは見えにくい状況にあったかと思います。

引継ぎの際には、私がこれからやりたい事や方向性を社員に伝え、理解してもらえるよう可能な限り説明に努めました。

 

その方向性というのが、現在の事業展開に表れているのですね。特に福祉部門への進出というのは目新しく感じます。

新しい分野へのチャレンジは大変勇気がいることなのですが、やはり企業は時代に合わせ変化していくことが必ず求められると思います。

もちろん社内においても100%のコンセンサスを得ることは難しい時もありますが、何かしら行動を起こす際には、その理由をしっかりと伝えるようにしています。

弊社の経営理念にもあるのですが、現状維持を良しとせず、常に社会やお客様のニーズに応えることで、結果的にはそれが会社の収益にもつながっていくと考えています。

福祉部門に関しても、メイン事業である建材部門が景気の影響などを受けやすいことを踏まえ、新しい黒崎産業の顔として今後力を入れていきたいと思います。

黒崎産業株式会社のショールーム
ショールームには主力商品が並ぶ

黒崎産業株式会社のショールーム

 

目標を掲げることの大切さ

社長はホームページ中で「四代目社長への伝言」というブログも更新されています。話題も多岐に渡っており、面白く読ませていただきました。

実際4代目が誰になるかなどは分からないのですが、経営者としての考え方や感じ方をアーカイブとして残しています。

社員や黒崎産業への就職を考えていらっしゃる方などに読んでいただいて、会社や仕事への理解も深めていただけると嬉しいですね。

 

中でもアイアンマンレースに参加された記事は印象的です。海泳、自転車、フルマラソンを一度に走破するというのはかなり過酷なレースですね。

レースに関しては体形が少し気になり始めたこともあるのですが(笑)、まずは数キロ走ることから始め、その後マラソンに、そしてアイアンマンへと挑戦しています。

もちろん厳しいレースになりますので、5年ほどのトレーニングで身体を整えた上で参加しています。

アイアンマンレースに参加する黒崎氏
2019年 バルセロナにて(写真提供:黒崎産業株式会社)

 

社長の計画的で、ご自身を厳しく律する姿勢が伺えます。その姿をご覧になっている社員さんにも少なからず影響はあるのではないですか。

もともと自分ではなかなか動かないタイプだと思うので、目標をはっきりさせないと行動できません。

まずはレースに申込をし、それを皆の前で公言することで、自身のモチベーションを高めています。

初めに明確な目標を掲げ、また予期せぬことやトラブルが起きた際にも、むしろそれを楽しみながら乗り越えていくところは仕事とも共通しているかもしれませんね。

 

社員とともに変化し成長する

では、最後に今後のビジョンなどをお願いいたします。

今は卸売業が中心となっていますが、これからは施工分野にも事業を拡大していきたいですね。

先ほどの福祉部門への進出も、今後は高齢者向けの施設や物件が増えていくことを想定した上での展開と言えると思います。

私たちの会社はもともと自由度が高く、社員1人ひとりの自主性を重んじるところがありますので、今後も各自ができる事、やりたい事を一緒に考えながら、ともに変化、成長していきたいと思います。

黒崎産業株式会社の外観

設立:昭和23年2月(創業:昭和11年2月)
事業内容:建装資材の販売施工、建築施工・化成品の販売施工、ウェルフェア事業

INFORMATION

店名:

黒崎産業株式会社

住所:

石川県金沢市湊3丁目62番地

電話番号:

076-238-9300

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。