畝田|木の温もりと高品質な1杯。ハンドドリップもエスプレッソも選んで味わえる「アリーカフェ」
海側幹線から少し入った畝田の住宅街に、木の温もりに包まれたカフェがあります。2004年の開業以来、店主・有延さんが現地農園で直接買い付けた豆を、丁寧に焙煎して提供し続けている「アリーカフェ」さんです。
「百聞は一見に如かず」。ネットで調べるだけではなく、実際に農園を訪れ、生産者の喜びや苦労を体感する。その姿勢が、店内に並ぶ豆1つひとつに物語を与えています。
イートインでは販売している豆をすべて選ぶことができ、ハンドドリップはもちろん、エスプレッソまで好みの豆で楽しめるという珍しいスタイル。
今回は、競技会に挑戦し続ける店主の想いと、コーヒーを「体験」として届ける「アリーカフェ」さんの魅力をお伝えします。
目次
農園での出会いを1杯に。体験を大切にする「アリーカフェ」
海側幹線沿いの、買い物のときに寄りやすい立地

海側幹線より、アルビス畝田店とクスリのアオキ畝田店の間を通り、左手を見てみると、木で作られた建物と、緑の背景に白い花模様と白文字で「Ally Caffe」と書かれた暖簾が目印です。駐車場は7台で広々していました。スーパーが近いため、買い物帰りに美味しいコーヒー豆を、と車で買いに行きやすい立地ですね!
立て看板におすすめの豆が紹介されています。
コスタリカのドン ホエル農園ゲイシャ コーヒー豆 <100g> 2,500円(税込)
このコーヒー豆、すごそう!値段がすごく高い!
この文字情報だけではそう感じてしまいますが、よく立て看板を見てみると
・ジャスミン
・ベルガモット
・ライム
・オレンジ
と書かれており、その周りにはヤシの木や葉っぱ、お花、太陽などの可愛らしいイラストが描かれていました。このイラストや味の特徴でこのコーヒーのイメージが少し想像できそうな気もしますね!
コーヒー農園を想像させるような植物と木をメインとした店内
まず、入ってすぐ左手にコーヒーの試飲スペース(最大6人)が見えます。ここはイートイン席ではなく、コーヒーを購入された方が商品完成を待つときにくつろげる場所だそうです。また、その奥を見るとテレビがついており、コーヒー農園の人々が活動している映像やコーヒーイベントでのハンドドリップと呼ばれる抽出のスキルを競う大会の様子が映っていました。また、木のベンチの上に英語の文字で書かれている麻製のクッションがありますが、こちらはおそらく大量のコーヒー豆を入れる袋を有効活用しているんだろうなと見ていて感心しました。
右手には、たくさんのコーヒー器具や商品が置かれていました。
少し進むと3人席があります。広々としてくつろげそうですね。
1番奥には、1人で何も気にせず、コーヒーとじっくり向き合えそうな2人席がありました。
お店をいろいろ見ていて気づいたことが。
店内のいたるところに使われているのが木製の家具で、テーブル、椅子、棚以外にも荷物置きもみんな木製です。また、いくつか植物が植えられていたり、麻袋を使っていたり、もちろんコーヒー豆もたくさんあるので、まるでコーヒー農園に来たみたいな雰囲気の店内でした。
豆の個性を楽しみ放題のイートイン
1番奥のじっくりコーヒーを楽しめる席でメニューを見ると、定番メニューは大きく
・HAND DRIPPED COFFEE(ハンドドリップコーヒー)
・ESPRESSO(エスプレッソ)
・ミルクやアイスと組み合わせたアレンジ系メニューのICED COFFEE(アイスコーヒー)
の3種でした。
「販売しているコーヒー豆、どれでも注文可能ですのでお気軽にご注文ください(お値段は変わります)」
コーヒー好きに嬉しい文言。コーヒー豆の値段により1杯のコーヒーの値段が変わることに注意を向けながら、豆の個性が出やすいシングルオリジンのコーヒーを頼むべく、コーヒー豆の物色タイム。


左上から順に
ブルンジ、タンザニア、エチオピア、コスタリカ、マンデリン、コスタリカ、コスタリカ ゲイシャ、グァテマラ、ブラジル
と様々な産地の豆がありました。コスタリカの豆が3種類もあり、文字も大きいのですごく目立ってました。
ただ、どうしても気になるこの印刷文字と大きな手書き文字の違い。店主に伺うと、店主がその時々で行けた地域の農園で直接的に買い付けをしていると。その中でも仕入れ数量が限られている商品は在庫切れのサイクルが早いこともあり、手書きで書いているそうです。もし飲んでみたいものがあれば、後悔しないよう無くなる前に買っておく必要がありそうです。
以前別のお店で飲んでみて好みだった味わいのブルンジ(アプリコット、マンゴー、ピーチ、ベリー)とコスタリカ レッドハニー精製(オレンジ、アプリコット、シロップ、はちみつ、ブラックティー)とコスタリカ ナチュラル精製(ワイン、ピーチ、イチジク、黒糖)で悩み、コスタリカ ナチュラル精製を選択。
精製とは:簡単にいうと、コーヒーの果肉が付いている豆をどのタイミングで乾燥させるかによって味わいが変わってくるもの。果肉がついた状態で乾燥させると癖のある果実味がでてきて、水洗いなどで果肉などの豆の周りを多く剥がした状態で乾燥させるとすっきりとしたクリーンな味になる。ナチュラルは果実味が強い、レッドハニーだと果実味とクリーンな味の間くらいの傾向。
●コスタリカ アルトスデルアベホナル農園 Natural 700円(税込)
おしゃれなビーカーと耐熱性のカップで味わえるのが良いですね。また、サービスでクッキーもついてきました。味に関してはワイン、ピーチ、イチジク、黒糖の4つが的確に想像できる味わいでした。普段、味わいに記載されている単語を想像しながらコーヒーを飲むのですが、ほんとにワインのような果実臭とほんのりピーチ、イチジクの酸、舌の中に黒糖の落ち着いた濃い甘みがでてきて満足でした。
そして、息を吸うように今回選ばれなかった豆たちを買う。
●コスタリカ ドン・オスカルマイクロミルコヨーテ RED HONEY 100g 950円(税込)
●ブルンジ ブジラ コーヒーウォッシング ステーション Anaerobic 100g 900円(税込)

こちらが試飲スペースで、いくつかチラシが置いてあったり、個人的に面白いなと思ったUKYOのコーヒー大作戦。自由研究で子供でも大人でもコーヒーについて学べるような冊子でした。待ち時間に見てみると新たな発見があるかもしれません。
また、200g以上の豆を購入すると、試飲スペースでコーヒーをいくつか試飲することができるそうです。


ということで試飲カップを手にブルンジ、マンデリン、エチオピアと飲んでいく。
個人的にこの中だとブルンジがやはり1番好みで美味いと感じました。
後ほど聞いてたのですが、イートインでコーヒー豆を自由に選べるのは、ハンドドリップだけではなく、エスプレッソにおいても可能と判明!個人的にはエスプレッソの豆は1種類のイメージなので、かなり珍しいと思います。
店主に「違う豆のエスプレッソってどんな味がしますか?」と伺うと、「それは言葉で伝えても分からないし、豆によっても変わるし、1度飲んでみないと分からないでしょ」と。
確かに実際に飲んで体験することが大事ですよね。今度エスプレッソの飲み比べしてみたいですね!
また、コーヒー豆のお会計の際にふとレジの右側をみてみると、大きな長い器具がありました。
よくよく見てみると、手挽きミルでなんと約6、7万円もするとのこと。聞くと「COMANDANTE」と呼ばれる世界最高峰の手挽きミルの日本でも数少ない正規販売店であると知ってびっくりしました。
COMANDANTEの最新のものも予約メインですが、入荷しているとのこと
店名「アリーカフェ|Ally Caffe」に込めた想い
店主・有延さんにお話を伺いました。
まずはどんな想いでお店を続けているのかについてお聞きしました。
関わる人々が幸せになってほしいという想いでお店をしていて、コーヒーが人々の幸せの1つになってほしい。そして、コーヒー好きな人に選んでもらえるようなお店を目指しているとのことでした。
理念としては
①安全・高品質を提供しよう!
②香り高いコーヒーでくつろぎのひと時を提供しよう!
③美味しい飲み方・淹れ方を伝えよう!
の3つで、HPにも記載されており、ずっと大事にしてきた考え方だそうです。
また、開業したのは2004年で、最初はコーヒー豆販売のみだったが、その後イートインなども取り入れていったとのこと。
店名について伺うと、アリーカフェさんは、イタリアの有名コーヒーブランド「illy」の品質基準をさらに超えることを目指し、「i」の上の文字である「A」を取って「Ally」と命名。イタリア語でカフェを意味する「Caffe」と組み合わせ、「Ally Caffe」→「アリーカフェ」という店名になったそうです。
illyについて
illyは、イタリア最北東の都市・トリエステで1933年に生まれたコーヒーブランドです。創業当時より徹底した品質管理により培われた技術から、安定した味を世界にお届けしており、現在は世界140ヵ国で販売され、50,000店ものレストランやバールで愛飲されています。原料のコーヒー豆は生産地で厳しくチェックされた後に出荷され、イタリアに届くとさらに140以上のプロセスを経て商品となる、まさに品質の代名詞のような存在です。
そんなコーヒーの品質基準を高めるために大事なコーヒー屋の心臓ともいう焙煎についても伺いました。有延さんは豆の素材や個性を生かすような焙煎を心がけているそうです。高品質な焙煎をするために店主の写真に載っているような「PROBAT」というドイツの最高級の12kg焙煎機を使用しており、この焙煎機と向き合いながら日々豆と対話しているとのこと。これがあるから、先ほど飲んでいたような美味しいコーヒーが飲めていたんだなと納得しました。
また、なぜ現地で買い付けをしているのでしょうか?
店主・有延さん曰く、コーヒー屋をしていく上で、コーヒー農園の方々が実際に生産する過程を自分の目で直接見て聞いて、生産者の苦労や喜びを体感する。この経験を通じて、自分はまだまだコーヒーについて何も分かっていなかったんだと自覚し、また少しでも分かるように学んでいく。このような姿勢が大事であり、農園の手の温度、喜びや苦労を体感して初めてコーヒーの物語を知る機会になります。今の時代であれば、ネットでの情報を見れば、大抵のことは調べて、知ったかぶりをできるがそれでいいのかと疑問を持っており、今も現地に行って買い付けを行っているとのこと。
体験することの大事さを改めて実感しました。
歩みを止めない理由
今年の11月にコーヒーの大会JCRC2025に挑戦している店主・有延さん。カフェ店主をしながら、今もなお競技会にプレイヤーとして出て挑戦を続ける動機は何なのだろうと不思議に想い、お伺いしました。
店主・有延さん「人は歩みを止めた時に、そして挑戦を諦めた時に年老いていくのだと思います」
1度立ち止まって現状維持のままだと、どうしても後退してしまう。競技会への挑戦は自分を高めるための通過点となっているのだとそう感じました。お店の理念通り、安全・高品質なコーヒーを提案するうえでより良いものを作っていく際にこの挑戦心は欠かせない考え方であると学ぶことができました。
また、コロナ禍で1度中止したコーヒー教室を来年以降にまた復活したいとのこと。これは美味しい飲み方、淹れ方を学べるチャンスですね。Xや自身のブログで時折、コーヒーの大会であったり、イベントについて投稿しているので、まだ詳細は確定していませんが、要チェックですね!
コーヒー教室の予告
また、アリーカフェさんは様々な地域のイベントにも出店していて、安全で高品質なコーヒーの美味しさを様々なイベントで提供しているとのこと。もしお店に直接来ることが難しくても皆様の近くのイベントで見かけたらぜひ飲んで体感してみてください。
INFORMATION
店名:
アリーカフェ(Ally caffe)
住所:
石川県金沢市畝田西3-583
(駐車場7台)
電話番号:
076-268-7577
営業時間:
9:30〜18:30
定休日:
月曜日・火曜日
一人当たりの予算:
〜¥1,000
※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。







