橋場町|日常に寄り添う、地元の人々の憩いの場「茶室 小雨(ちゃしつ こさめ)」

橋場町|日常に寄り添う、地元の人々の憩いの場「茶室 小雨(ちゃしつ こさめ)」

東京・蔵前から金沢へ。2023年冬に橋場町へ静かに移転オープンを果たしたカフェ「茶室 小雨(ちゃしつ こさめ)」さん。

「観光客向けのお店かな?」と思うかもしれません。しかし、実はスタッフさんが1番大切にしているのは、私たち地元の人々が「日常に溶け込むように、気軽に立ち寄れる場所」というコンセプトなのです。

今回は、素敵な空間、スタッフさんの想い、そして実際に体験した感動的な「プリンと紅茶のペアリング」についてご紹介します!

いつでも、ふらっと寄れる、幸せなひと時「茶室 小雨(ちゃしつ こさめ)」

橋場町のビルの一角に佇む空間

金沢の観光名所、兼六園やひがし茶屋街から程近い橋場町。その賑わいを見せる大通りから1本入った場所に、「茶室 小雨」さんはひっそりと佇んでいます。華美な装飾を排したシンプルで温かみのある外観は、お店のコンセプトである「日常に溶け込む」雰囲気を体現。主張しすぎないその姿は、まるでこの街に昔からあったかのように自然で、地元の方が気軽に立ち寄れる親しみやすさを感じさせます。

バスなら、金沢駅から「金沢駅東口〔6番のりば〕」or 「金沢駅東口〔7番のりば〕城下まち金沢周遊バス 右回りルート」に乗車し、「橋場町」で下車して徒歩3分です。

駐車場はありませんが、近くにコインパーキングがあります。Instagramに交通案内コインパーキング情報が載せられているので、チェックしてみてください。

 

光とアンティークが織りなす、洗練された静謐な空間

店内に1歩足を踏み入れると、外観とのギャップに驚かされます。そこには、洗練された「小雨」の世界が静かに広がっているからです。椅子は緑で統一され、テーブルやカウンターは木のぬくもりを体感できるようなつくりになっています。

座席は約40席ほど。ゆとりをもって過ごせそうな空間です。アンティークの家具や調度品が配された空間は、時間の流れをゆるやかに感じさせ、訪れる人を優しく包み込みます。特に印象的なのは、大きな窓からたっぷりと差し込む柔らかな光。白を基調とした壁とシンプルな内装に自然光が降り注ぎ、空間全体に温かく落ち着いた雰囲気をもたらしています。

また、最近新しく設置されたというソファ席は、さらにリラックスできそうです。 アンティークな家具と空間で、地元の方が気軽にお茶できる、日常に溶け込む雰囲気づくりにこだわっているそう。観光客向けに金沢の地域性を押し付けるのではなく、訪れる人がゆっくりと、好きなようにくつろげる上質な「日常の余白」がここにあります。

 

感動のペアリング!絶妙なバランスのプリンと香る紅茶

入口のレジカウンターでまずは注文をします。
豊富なメニュー表を前に、お茶の種類が多く迷ってしまいました。今回は紅茶を選びましたが、デザートは迷わず大好きなプリンに決定しました。

今回頼んだときのメニュー表

次に来た時のメニュー表よく見てみるとテ・チべタンがなくなり、デザートもいくつか変わっていました。
スイーツは季節によって変わるものがあり、ショートケーキやプリン、クランブルケーキと言ったスイーツは季節限定の味での提供も行っているとのこと。
季節限定品があるので、次行けばと後回しにせず、後悔しないよう、今1番欲しいメニューを選びましょう! 

スタッフからの最新の情報によると、
これまで週替わりでお茶の種類を変えていましたが、
週替わりでなく、全営業日、全てのお茶を選択可能に変更しているとのこと。             

席でまだかなと待ちわびていると、ついに到着!
白を基調とした美しい食器に盛られ、運ばれてきたプリンとバニラ風味の紅茶は、その光景だけで期待が高まります。

 

●テ・チベタン(紅茶) POT 850円(税込)
●プリン 670円(税込)  

まず、プリンをひとくち。その瞬間に、心を奪われました。

「これは、ひとくちで全てが満たされる美味しさだ」

濃厚な卵の風味が口いっぱいに広がる中、食感がまた絶妙。表面はしっかりとした固さを保ちながら、内側はトロッととろける滑らかさです。この繊細なテクスチャーのコントラストがたまりません。

 

そして、その甘く濃厚な味わいを引き締めるのは、ほろ苦さをしっかり主張するカラメルソース。このバランスこそが、心を満たす瞬間を生み出しています。

心地よい香りのバニラ風味の紅茶をひとくち含むと、プリンの濃厚さに紅茶のバニラ感が追い打ちをかけ、香りをよりいっそう感じることができました。この絶妙なペアリングは、まさに感動的!

 

帰り際にレジカウンターを見てみると、たくさんのお茶やお菓子がありました。国内外から厳選されたお茶に加え、金沢にはコーヒー好きなお客様が多いことから、「半月焙煎研究所」さんの豆を使用したコーヒーも用意されています。

隣には系列店「菓子屋シノノメ」の焼き菓子も並び、多様なニーズに応える質の高いメニューがそろっています。 

帰り際にお茶を家で楽しもうと思い、下に目をやるとたくさんの茶葉が並んでいました。

これはもしかして!香りをかげるやつ!

ということでたくさん香りを堪能しました。その中でもひときわ印象に残った「水鳥」というドイツの緑茶の茶葉を購入しました。

 

●「水鳥」TEA BAG 10個入り 1,850円(税込)家に持って帰って飲んでみました!

心地の良い香りが一気にぶわっと深く伝わるような緑茶で、日常のティータイムで優雅に過ごすのにとてもいいなと思いました。

 

金沢を選んだ理由と、この場所で紡ぐ物語

「茶室 小雨」さんのスタッフの方に、金沢を選んだ理由と、この場所で大切にしている想いをお聞きしました。

「出店候補地はいくつかありましたが、『日常に溶け込む』というコンセプトを最優先しました。地元の方が気軽に通いやすい立地を探した結果、金沢のこの場所になったのです」

さらに、金沢の人の気質について、「金沢の方々は穏やかで、東京のせわしなさが少ない。ゆっくりしたいという方が多く、私たちのコンセプトに合うお客様が自然と足を運んでくださるようになりました」とのお話でした。

 

日常の喧騒を忘れる、あなただけの「小雨日和」を

金沢の街にそっと寄り添い、地元の人々の日常を豊かにさせてくれる「茶室 小雨」さん。

観光客向けではない、私たち地域住民のための「居心地の良さ」を追求した空間と、心を満たすプリン。ぜひ、この場所で日常の喧騒を忘れ、幸せなひと時を体験してみてくださいね。

INFORMATION

店名:

茶室 小雨

住所:

石川県金沢市橋場町2-13 プレミスト金沢橋場町101
(駐車場なし・近隣にコインパーキングあり)

電話番号:

なし

営業時間:

10:00-17:30 (L.O.17:00)

定休日:

なし

一人当たりの予算:

〜¥1,500

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

WRITTEN BY
ほしのつづみ

ほしのつづみ

ライター

 これまでコーヒー専門店での経験を経て、現在は地域のお店を取材し、その魅力を伝える活動をしています。  お店を訪れると、店主の想いが空間や商品に形となって表れ、その景色に心を動かされてきました。  私は、その想いを読者に伝わる言葉へと変えていく「媒体」でありたいと考えています。金沢を拠点に、地域で挑戦するお店や人々の魅力を、丁寧に届けてまいります。