広坂|金沢で異国情緒あふれる空間へ。熱した砂で淹れる伝統のトルココーヒーが楽しめる「HAANE CAFE(ハーネカフェ)」
金沢市広坂に、本格的なトルココーヒーが味わえるカフェがあります。そこは熱した砂で丁寧に淹れる1杯と、異国情緒あふれる空間が魅力の「HAANE CAFE(ハーネカフェ)」さん。
今回は日常を少しだけ特別なものにしてくれるお店の魅力をご紹介します。
金沢で出会う、ユネスコ無形文化遺産の味わい。物語が宿る場所「HAANE CAFE(ハーネカフェ)」
金沢の街に溶け込む開放的な異国への入り口
金沢市役所から香林坊方面へ向かう途中、ステアーズイン広坂の1階に「HAANE CAFE(ハーネカフェ)」さんはあります。

店頭の看板には、ユネスコの無形文化遺産でもある「Turkish coffee(ターキッシュコーヒー)」=トルココーヒーの文字。

ガラス張りの外観からは、明るくお洒落な店内の様子がうかがえ、初めての方でもふらりと入りやすい温かな雰囲気に包まれています。
入口のポスターには、ドリンクからフードまで多彩なメニューが。


どんな時間が待っているのかと期待が高まります。
ランプや雑貨に囲まれた、トルコの日常とぬくもりを感じる店内
店内に入ると、トルコ雑貨がずらり。



かわいいランプや食器がエキゾチックな空間を彩っています。


イートイン席は入口付近に2席、正面に4席あります。

1席に1~3人ずつ座れるため、友人とのおしゃべりにも、おひとりさまでゆったりと過ごすのにも最適な空間です。
こちらでは雑貨のほか、トルココーヒーの粉、トルコの茶葉、はちみつなども販売されています。

自宅でのトルココーヒーの淹れ方を丁寧に書いてあります。
お店のトルココーヒーには、「キャラバンサライ」さんの豆を使い、トルココーヒー用に仕立てたものを使用しているそうです。
レジ前には、日本ではなかなか手に入らない珍しいブレスレットなどの装飾品も販売されていました。

眺めているだけで旅をしているようなワクワクした気分にひたれます。
バクラヴァと楽しむ、本場のトルコの伝統ドリンク体験
オーナーのシャキルさんに、トルココーヒーを淹れていただきました。

「HAANE CAFE」さんでは、本格的なトルココーヒーを味わえるのが大きな魅力です!
トルココーヒーは、トルコ語で「Türk Kahvesi(トゥルク・カフヴェスィ)」と呼ばれ、ヨーロッパや中東で親しまれている、独特の淹れ方が特徴のコーヒー。
トルコ産の豆ではなく、トルコ独自の方法で淹れるコーヒーを指します。
細かく挽いたコーヒー粉と水を一緒にジェズベと呼ばれる小さなお鍋に入れ、熱した砂の中へ。
ぐるぐると円を描くように煮出していくと、やがて泡がふつふつと立ち上がります。
そのあと、シャキルさんが丁寧にカップへ注いでくれました。

●トルココーヒー バクラヴァセット 990円(税込)
トルココーヒーとバクラヴァ(トルコの伝統菓子)のセットです。

トルココーヒーはコクがあり、ほどよい酸味もあってとても飲みやすい味わいでした。
後からふわっと広がる、少し粉感のある独特の余韻も印象的。
なお、トルココーヒーの文化と伝統は2013年にユネスコの無形文化遺産に登録されています。
バクラヴァはトルコの伝統菓子で、何層にも重ねた薄い生地の間にピスタチオが入っています。
パイ生地はしっとりとしていて、バターの風味もしっかり感じられます。
甘めですが、コクのあるトルココーヒーとの相性がよく、最後までおいしくいただけました。
クッキーは中にチョコチップが入っていて、ほどよいアクセントになっています。
少し柔らかめながら、ひと口食べるとサクッとした食感もあり、バクラヴァに比べると甘さは控えめ。
●左:ターキッシュ tea 330円(税込)
●右:ピスタチオ100%バクラヴァ 550円(税込)

ターキッシュ teaは、店長の菅野さんに淹れていただきました。

チャイダンルックと呼ばれる2段のティーポットを使い、上段にはトルコのチャイ(紅茶)の茶葉、下段にはお湯を入れて淹れます。
日本では「チャイ」というと、インドのミルクティーのようなイメージを持つ人も多いですが、トルコではお茶全般を「チャイ」と呼ぶそうです。
茶葉の入った上段は濃いめに抽出されるため、好みに応じてお湯を足して濃さを調整できる仕組みになっているそう。

耐熱ガラスのチャイグラスに注がれた1杯は、コクがあり、あとから甘みがふわっと広がる味わいでした。

菅野さんによると、トルコでは朝から1日を通して熱いチャイをたくさん飲む人が多いとか。

ピスタチオ100%バクラヴァは、しっとりとしたパイ生地が印象的。
中にはピスタチオがぎっしり詰まっていて、とても濃厚です。
ピスタチオの香ばしさと青みのある風味がしっかり感じられ、ピスタチオ好きには特におすすめ。
中には細かく砕かれたピスタチオも入っていて、食感の変化も楽しめました。
富山から金沢へ。地震を乗り越えオープンした「HAANE CAFE」の軌跡
今回は、オーナーのシャキルさんと店長の菅野さんにお話を伺いました。

— 店名の「HAANE CAFE」には、どのような意味があるのでしょうか。
まず、日本人が聞き取りやすく、覚えやすい名前にしたいと思いました。
「HAANE」はトルコ語で「場所」を意味し、日本語の「羽(はね)」にも通じる言葉です。
その言葉と、「コーヒーが飲める場所」という意味を掛け合わせて、この名前が生まれました。

— お店で大切にしていることは何でしょうか。
お客様には、とにかく明るい気持ちで、ゆっくりコーヒーを味わっていただきたいですね。
また、トルココーヒーは独特の文化背景があるので、その飲み方や伝統そのものを実際に見て知っていただくことも、大切にしていることの1つです。
— なぜ、金沢でお店を出そうと思ったのですか。
以前は富山で雑貨店を営んでいたのですが、金沢からわざわざ足を運んでくださるお客様が多かったんです。
その方たちの金沢弁がとても耳になじんで、話しやすいなと感じていました。
皆さん本当に温かい人たちばかりで、金沢市がどんな街なのか興味を持ち、実際に訪れてみたんです。

訪れてみると、金沢は観光地でありながらも心に余裕が持てる、ゆっくりとした時間が流れている街だと感じました。
6年ほど前からずっとカフェを開きたいという夢もありましたし、ここならその夢を叶えられると確信したんです。
― オープン当初、大変なご苦労があったと伺いました。
はい、2024年1月1日にオープンを予定していたのですが、まさにその日に能登半島地震が起きてしまい…、店内はぐちゃぐちゃになり、しばらくは営業どころではありませんでした。
正直、もうやめようかと迷う日々もありましたね。
でも、やっぱり諦めきれなかったんです。
落ち着いてきた4月頃にようやくオープンにこぎ着けました。
最初は不安でしたが、地方のテレビ局やSNSで取り上げていただいたおかげで、たくさんの方に知っていただけるようになりました。
皆様の応援のおかげで、今では保古に2号店を出せるまでになったんですよ。
— トルココーヒーは、どれくらいの温度で、どうやって熱を管理しているのですか。
この砂の下には電気ヒーターが仕込まれていて、中の砂は窯焼きの石を細かく砕いたものを使っています。

この砂のおかげで、180度から200度という高温を維持できるんです。
— あのように円を描く動きには、どのような意味があるのでしょうか。
あれは温度を高める役割もありますが、お客様に喜んでいただけるパフォーマンス的な要素も大きいですね(笑)
— では最後に、店長の菅野さんに人気メニューやおすすめを伺います。
やはり1番人気は「トルココーヒー」ですね。
特に「トルココーヒーバクラヴァセット」は、初めての方もよく頼まれます。

当店ではピスタチオ100%のものをご用意しており、ピスタチオ好きの方にはたまらない濃厚な味わいですよ。
夏場であれば、冷たいドリンクもおすすめですね。
トルコのザクロジュースやチェリージュース、レモンストレートティなども人気です。

オーナーのシャキルさんは日本語がとても流暢で、また、店長の菅野さんもトルコの文化に詳しく、お2人とも1つひとつ分かりやすく笑顔で説明してくださいました。
広坂で味わう、旅するようなトルコ時間
異国情緒あふれる空間と、砂で丁寧に淹れられた味わい深いトルココーヒー。
金沢で数少ない、本格的なトルココーヒーが楽しめる場所で、ケバブなどのフードやトルコアイスも味わえます。
シャキルさんと菅野さんの心温まる接客に触れれば、きっとあなたも「HAANE CAFE」さんの虜になるはず。

広坂の店舗はもちろん、新たに7月18日にオープンした保古店(「キャラバンサライ」さん隣)にも、ぜひ足を運んでトルコの文化に触れる特別なひとときを楽しんでみてくださいね。
INFORMATION
店名:
HAANE CAFE(ハーネカフェ)
住所:
石川県金沢市広坂1丁目1-50 ステアーズイン広坂1F
(駐車場なし・近隣にコインパーキングあり)
電話番号:
070-3321-8813
営業時間:
10:00~19:00
定休日:
毎週月・火曜日他(Instagramでご確認ください)
一人当たりの予算:
~¥1,000
※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。







