窪｜本場の味！なのに金沢の味！？本格スパイスカレーのお店「インド・ネパール レストラン DEVi（デビ）」

金沢のお客様に真摯に向きあって生まれたカレー 「インド・ネパール レストラン DEVi（デビ）」

窪の住宅街でひときわ目を惹く、異国感漂うカレー屋さん

北鉄バス「錦丘高校前」バス停の目の前。大通りに面した建物の一角に、ひときわ目を惹く色鮮やかな看板のお店があります。こちらが今回ご紹介する「インド・ネパール レストラン DEVi（デビ）」さん。

入り口にはインドとネパールの国旗が立てられ、種類豊富なメニューの写真が並びます。異国情緒あふれる外観とお店の外まで漂ってくるスパイシーな香りが、本場の味を期待させます。

専用駐車場も9台分あり、お車の方も安心です。

店内の内装や流れる音楽もエキゾチックな雰囲気。ガラス張りの厨房を囲むようにL字型のカウンターがあり、カウンターの後ろとお店の奥にはテーブル席もあります。1人でも、ご家族やご友人と一緒でも、利用しやすいですね。

インテリアやポスターも独特な雰囲気を醸し出していて、ちょっとした非日常感が楽しめる空間です。

厨房には数多くのスパイスが並び、両手で抱えるほど大きな鍋いっぱいにカレーが用意されています。具材を炒めたり、ナンを伸ばして窯に入れたりと手際よく調理する様子はとても興味深く、ついつい目で追ってしまいます。1人カウンターで料理を待つ間も退屈しません。

マイルド派？本格スパイシー派？お好みが見つかる多彩なメニュー

メニューはお得なセットからサイドメニューまで、こんなにも種類が豊富。どれも美味しそうで目移りしてしまいます。

お得な日替わりランチは人気メニューで、土日は早々に売り切れてしまうことも。

カレーは辛さが5段階。ライスかナンを選ぶことができます。ライスとプレーンナンは、1回無料でおかわりができるという大盤振る舞いです。

さらに驚きなのは、ナンだけで9種類もあること。チーズナンやクリームチーズナンが特に人気だそうです。

今までも何度か訪れていますが、その際はチーズナンやクリームチーズナンをいただきました。バッチリ統計通りにチョイスしております。チーズの旨みと甘味があって、何もつけずにそのまま食べてもとっても美味しいんです。

しかし店主いわく、カレーにつけるならおすすめはプレーンナンかガーリックナン。しかもセットのカレーと単品のカレーでは、実は香辛料の配合などが大きく違うのだそうです。注文が多いセットのカレーは、誰でも食べやすいように香辛料の風味をマイルドにしているのだとか。

通な人は単品のカレーを注文することが多いようです。私も今回は通ぶって、単品カレーとプレーンナンをいただくことにしました。

たくさん種類があるカレー、どれもおすすめだけど…と言いながらも店主がすすめてくださったのは、マトンマサラカレーです。

セットのカレーは辛さ4でちょうどよかったけれど、単品カレーはよりスパイスの効いた本格派。辛さ3と4、どちらにしようか決めかねていると店主が「3.5もできますよ」とひとこと。こうした細やかな対応も嬉しいポイントです。

互いを引き立て合う味わい、美味しさの無限ループ！

⚫︎マトンマサラカレー 1,155円（税込）
⚫︎プレーンナン 330円（税込）
⚫︎マンゴーラッシー 385円（税込）

ボリューム満点！いい具合に焼き目がついたナン、熱々でツヤのあるカレー、色鮮やかなマンゴーラッシー。ナンの香ばしさとカレーのスパイシーな香りも食欲をそそり、食べる前から顔がほころんでしまいます！

まずはカレーから。ひとくち食べると心地よい辛さとともに、旨味とコク、爽やかなスパイスの風味が広がります。じっくり煮込まれたカレーの中に、直前に炒めて香りの立ったお野菜と、ごろっと大ぶりなマトン（羊肉）のかたまりが贅沢に入っています。マトンはクセがあるかと思いきやカレーの味わいとのバランス抜群。しかも柔らかくてとっても美味しい！

たしかにセットメニューのカレーと比べてパンチがあり、1度食べるとハマるお客様がたくさんいらっしゃるというのも納得です！

ナンは表面はサクッと、中はもっちりとした感触。小麦の香ばしさが鼻を抜けていきます。弾力がありますが重くなくどんどん食が進み、これほどの大きさでもなんなく食べきれます。

マンゴーラッシーはさらりとした飲み口。辛いカレーの後に飲むとマンゴーの味わいが一層ジューシーに感じられ、爽やかな酸味と甘味がカレーを引き立たせる。カレー、ナン、ラッシーの無限ループの完成です。

「こんなに食べられるかな」と心配しているあなたも、食べ終わるころにはナンのおかわりを注文しようかと悩みはじめてしまうかも！？

注文したお料理のほかに、スープもいただくことができます。「少しクセがある味です」という注意書きにも、お店の方の心配りが感じられます。

飲んでみると、口全体に瞬間的に辛さが広がるホットな味わい。たしかに辛味が苦手な方は要注意ですが、辛いもの好きの私には、思わずおかわりしたくなる美味しさでした。

本場インド・ネパールの味！お酒がすすむサイドメニューも充実

今回は注文は控えましたが、お店は21時まで営業しており、アルコールも提供しています。サイドメニューも豊富で、人気のタンドリーチキンやモモ（ネパールの餃子）はお酒のお供にもぴったり。

ぜひ夜も飲みに来る場所として利用してほしいと店主は言います。お客様と、もっとお話したいのだそう。お酒を飲みながらだと、話も弾みますよね。

そして締めにはもちろんカレー。実はお酒を飲んだ後にカレーを食べるというのは、理にかなっているんです。というのもカレーに使われる香辛料の1つ、ターメリックというのはウコンのこと。二日酔い対策にも良いと言われています。

サクッと飲んで、おしゃべりして、美味しいカレーを食べて帰る。これで翌日も元気いっぱいですごせそうです！今度夜にも来てみよう、そう心に決めました。

地域によりそう柔軟さ×ゆずれないこだわり

金沢でお店を出す前にも群馬や大阪、東京など、日本各地のカレー店にでお仕事をされていたネパール人の店主。長年カレーを作り続けていますが、今でも新しい発見があると言います。お店によってカレーへのこだわりはさまざま。さらには地域によってお客様のお味の好みも異なるので、その地で愛される味わいを追求しているのだそう。試行錯誤の末、金沢では少し濃いめの味付けにたどりつきました。

材料も、余計なものは何も入れないというこだわりっぷり。ベースとなる玉ねぎは長い時間をかけてじっくりと煮詰め、その甘味とのバランスをとりながら多種多様なスパイスを加えます。こうして手間暇かけてできあがるカレーは美味しくて体にもいい、毎日でも食べたくなるカレーです。

ナンづくりにも並々ならぬこだわりが。厨房奥にある窯は、外側が金属で覆われており、一見すると特別なものには見えません。

しかしこの窯、内側は土でできており、加熱にはガス火ではなく炭火を使っているのだそう。管理や調整は大変ですが、炭火の方が圧倒的に美味しいナンが焼けるのだと言います。

美味しいナンを食べてもらいたいという思いで、毎朝30分かけて窯の準備をするという店主。料理にも人にも丁寧に向き合う人柄が、ここにも表れています。

「お客様の気持ちをもっと知りたい。」誠実な姿勢が長年この地で愛される理由。

店名が現在の「デビ」になったのは2017年。前のお店の時代も合わせるとおよそ10年間、この地でカレー店を営まれています。

「デビ」というのは、ヒンドゥー教の女神様の名前。看板に描かれている女性がデビ神なんですね。人の名前にも男女問わず使われるらしく、店主のお兄さんもデビさんなのだそうです。縁起が良くて家族にもちなんだ店名。お店を大切に思う店主の気持ちがうかがえます。

印象的だったのは、お客様と真摯に向き合う店主の誠実なお人柄。金沢の人々の好みに合わせるだけでなく、小さなお子様から年配の方まで、誰が食べても美味しいと感じられるような味を追求していると言います。

「お客様のことをもっと知りたい」「どう思っているか率直な意見を聞きたい」そうおっしゃる店主の想いはお店のあらゆるところにあらわれています。アンケート表などではなく、お客様から直接感想を聞くことを大切にしているのだとか。

「お味はいかがですか？」「辛さは大丈夫ですか？」といったお声掛け。辛すぎる時には、かけるものや調理によって調整してくれるという細やかな配慮。辛さ3.5をご用意してくださったことや、スープの優しい注意書きにも納得です。

「長くこのお店をやっていきたい」と力強く語ってくれた店主。そのためにもお客様に向き合い、信頼関係を築いていきたい。お客様の正直な声に耳を傾け、良い意見も悪い意見も受け止めてお店をもっとよくしていきたい。たくさんの人に喜んでもらいたい。

その情熱と誠実な人柄は、料理にも深みをあたえています。想いのこもったカレー、ぜひ味わいに訪れてみてください。

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。