東山|母娘で受け継ぐ、体にやさしいごはんと豚角煮カレー「syamaron.(シャマロン)」

東山|母娘で受け継ぐ、体にやさしいごはんと豚角煮カレー「syamaron.(シャマロン)」

ひがし茶屋街のほど近く、旧馬場小学校の向かいにある一軒家のようなお店に入ると、どこか懐かしい家庭料理の香りがふわりと広がります。スパイスの爽やかさ、畑の野菜の甘み、やさしい接客の温度。
「syamaron.(シャマロン)」さんには、時代に合わせて少しずつ形を変えながらも、体にやさしい食事を届けたいという思いが息づいていました。

ひがし茶屋街のそばで出会う、畑の野菜と手づくりのぬくもり「syamaron.(シャマロン)」

ひがし茶屋街から徒歩5分、落ち着いた1軒

金沢市東山、ひがし茶屋街から歩いて行ける場所にある「syamaron.(シャマロン)」さん。

旧馬場小学校、馬場文化会館の向かい側にあり、観光地の中心部から少し離れた、ほっと息をつけるような空気が流れるお店です。

駐車場は店舗前に約6台分。横3列・縦2列の縦列駐車になるため、後列に停めた方が帰る際には、一時的に車を動かす必要があります。お客様同士で譲り合いながら利用する駐車場です。

満車の場合は、近隣のコインパーキングも利用できます。車を停めて「syamaron.」さんでランチを楽しみ、そのままひがし茶屋街周辺を散策するのもおすすめです。

 

ひとりでも家族でも過ごしやすい、ゆったりした店内

店内にはテーブル席や和室の個室、ソファ席があり、席数は約40席。
1人でも、家族連れでも気軽に利用できます。    
もともとはマイホームだった建物を改装した空間とのことで、どこか家庭的で、初めて訪れても肩の力が抜けるような雰囲気がありました。

2階には4席分のスペースがあり、低めの一枚板のテーブルと座布団でしつらえられています。窓から外の景色を見下ろすことができ、季節を感じながらゆったりと過ごせる空間です(夏季は暑くなるため使用をお休みしていることがあります)。

2階席の窓から外をのぞくと、自家畑で収穫した玉ねぎが並んでいることも。ここで一から料理をしているのだと感じられる景色でした。

また、グループや家族での利用を考えている方は、事前に相談してみるのがおすすめです。このソファテーブル席であれば、最大18名まで同じ空間で過ごせるとのこと。それ以上の人数でも、スペースを分けてよければ対応可能とのことで、大人数での利用も歓迎してくれています。予約は電話かDMで事前に連絡するのがおすすめです。人数が多い場合は、予約時などに事前注文が必要になることがあります。メニューは通常メニューと同じものから選べるとのことでした。

 

和食と洋食が重なる、母娘のワンプレート&定食

「syamaron.」さんの魅力のひとつが、母娘でともに作るプレートメニューです。母の政美さんは和食や家庭料理を、娘の弥紀さんは洋風のメニューを担当。日替わりのプレートには、それぞれの得意な味が1皿の中に並びます。

今回は期間限定で、ランチタイムにも夜定食メニューが用意されていたので、注文してみました。ワンプレートランチは本日のデザート付きですが、夜定食はデザートがない分、小皿の品数が多くなります。また、ワンプレートランチや夜定食はその時々の食材で内容が変わるため、「今日は何が出てくるかな」と楽しみながら味わえます。

 

●夜定食 2,000円(税込)

アジフライは、タルタルソースとの相性がよく、キッシュは卵のやさしさとほどよい塩味が印象的でした。鶏むね肉の蒸し物にはスパイスのニュアンスがあり、じゃがいもはほくほくとして甘みが強く、ご飯までしっかりおいしい。ご飯は白米だけでなく、寝かせ玄米なども選べるそう。小豆を入れて数日発酵させるご飯は、健康を意識する方にも喜ばれているとのことでした。

その日ごとに内容が変わる小鉢やおかずには、母娘の日々の工夫が詰まっています。

 

爽やかなスパイスと、とろける豚角煮カレー

「syamaron.」さんが食事を提供するうえで大切にしているのは、なるべくオーガニックのものや体にやさしい食材を使うこと。そして、自分たちで育てた食材を取り入れながら、自給自足に近い暮らしのスタイルを提案していくことです。

ランチプレートと並んでおすすめなのが、豚角煮カレー。
デザートセットにすれば、選べるドリンクと本日のデザートが付きます。

 

●豚角煮カレー デザートセット 1,850円(税込)まずはカレーから。口に入れると、まずスパイスの香りが広がります。ただ辛いというより、コリアンダーの爽やかさを感じる、後に残りすぎないすっきりとした辛さ。そこに、ほろほろとやわらかい豚角煮の旨みが重なります。

スパイスはしっかり感じるのに、おなかに重たく残らない。角煮は食べ応えがありながら、口の中でとろけるようなやわらかさで、この一瞬の幸せがたまりません。夏には、畑で育てた野菜を使った夏野菜カレーも登場することがあるそう。じゃがいも、なす、ズッキーニなど、畑で採れた野菜を揚げてトッピングするとのことで、季節ごとの楽しみもあります。

そして、食後のデザートとドリンク。

豆乳プリンはやわらかく、ぺろっと食べられる軽やかさ。豆乳プリンにのったバニラアイスには米粉クッキーが添えられていて、比較的硬めの食感と素朴な味わいが印象的でした。小麦粉を使わず、オーガニック素材を意識しているそうで、グルテンフリーやヴィーガンを気にする外国人のお客さんにも対応しやすい工夫がされています。

青じそジュースは酸味と甘みのバランスがよく、クセが少なく飲みやすい1杯。健康的でありながら、ちゃんとおいしいのがうれしいドリンクでした。

「健康」を今のお店の核として大事にしているという言葉の通り、料理や飲み物の1つひとつに、体にやさしいものを届けたいという思いが感じられます。

 

雑貨との出会いと、海外のお客さんへのおもてなし

店内には、雑貨や作家さんの作品も並んでいます。もともとは空きスペースを活用してギャラリーを始めたことがきっかけで、今では作家さんたちが作品を置くようになったそう。常時10人ほどの作家さんが関わっており、なかにはふつうのお客さんとして通っていた方が「私も作っているんです」と声をかけてきたケースもあるのだとか。訪れるたびに少しずつ違う出会いがあります。

また、ひがし茶屋街に近いこともあり、外国人のお客さんも多いとのこと。海外から来た方には、折り紙のプレゼントを渡すこともあるそうで、世界地図に名前を書いてくれるお客さんもいるのだとか。店内にある世界地図帳には、さまざまな国から訪れた方の名前が残されています。見せてもらうと、びっしりとたくさんの名前が書かれていて、「こんなに遠くから来ているんだ」と驚きました。

 

家族の呼び名から始まり、時代に合わせて変わり続ける想い

「syamaron.」という店名の由来を伺うと、2代目オーナー・金谷政美さんが、父親から「ちゃまろん」と呼ばれていたことがきっかけなのだそう。

フランス語のような響きにも聞こえるけれど、実は家族の中で生まれたあだ名から名づけられた店名。その背景を知ると、よりいっそう、店全体に流れるあたたかさが伝わってきます。

お店は、1980(昭和55)年2月24日に政美さんのお母さんが純喫茶として開業したことから歴史が始まりました。その後、お客さんの要望に応える形で、夜営業やカラオケ、喫茶ランチ、おばんざい、ワンプレートランチなど、時代に合わせて形を変えながら、今のお店に至っています。2011年1月に現在の場所へ移転。現在は3代目の越田弥紀さんも一緒にお店を支えています。

今後について伺うと、方向性を大きく変えるというより、時代に合わせて少しずつ変わっていくのだそう。お客さんの希望や時代の流れを見ながら、新しいメニューや営業スタイルが生まれて、今とは違うものになるかもしれません。けれど根っこにあるのは、体にやさしい食事を届けたいという思いです。

変わり続けるからこそ、続いていく。「syamaron.」さんは、そんな言葉が似合うお店でした。 

帰り際には、スタンプカードをいただきました。10回通うと、オリジナルバッグがもらえるのだそう。また来る楽しみがひとつ増えました。

INFORMATION

店名:

syamaron.(シャマロン)

住所:

石川県金沢市東山3丁目4番15号
(駐車場 約6台)

電話番号:

076-251-2018

営業時間:

昼 11:30〜14:30(L.O.14:00)
夜 17:30〜20:30(L.O.20:00)

定休日:

日曜日・祝日

一人当たりの予算:

〜¥2,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

WRITTEN BY
ほしのつづみ

ほしのつづみ

ライター

 これまでコーヒー専門店での経験を経て、現在は地域のお店を取材し、その魅力を伝える活動をしています。  お店を訪れると、店主の想いが空間や商品に形となって表れ、その景色に心を動かされてきました。  私は、その想いを読者に伝わる言葉へと変えていく「媒体」でありたいと考えています。金沢を拠点に、地域で挑戦するお店や人々の魅力を、丁寧に届けてまいります。