米泉町|おいしいだけじゃない。53年の想いがつまったケーキ屋「NORUMAN(ノルマン)」

米泉町|おいしいだけじゃない。53年の想いがつまったケーキ屋「NORUMAN(ノルマン)」

米泉の街角で、3代にわたって50年以上営まれてきたケーキ屋「NORUMAN(ノルマン)」さん。
祖父の志を父が受け継ぎ、いま息子さんが未来へとつないでいます。

素材へのこだわりや製法の丁寧さが感じられる、心も満たされるスイーツたち。
季節限定商品も見逃せません!

かつて火災で店舗を失いながらも、地域のあたたかな支援に支えられて再出発した「NORUMAN」さんには、人と人とのつながり、家族の想い、そしてやさしい味わいがギュッとつまっています。

本記事では、素材にも、製法にも、物語にも、想いがたくさんつまった「NORUMAN」さんの魅力をお届けします。

53年の歴史と、シンプルであったかい味わいがここに。みんなのケーキ屋「NORUMAN(ノルマン)」

西金沢で長く愛されるケーキ屋さん

NORUMANの外観

西金沢駅から徒歩約5分、バス停「米泉」からも徒歩2分ほどと、アクセスしやすい立地にある「NORUMAN(ノルマン)」さん。

店舗前には9台分の駐車場も完備されているため、車でも訪れやすいのが魅力です。

大通りに面しているため、初めての方でも迷いにくく、気軽に立ち寄れます。

 

NORUMANの看板

「NORUMAN(ノルマン)」さんが誕生したのは、1971年10月1日。
創業者は、現店主中村さんの祖父です。

当時、金沢では洋菓子はまだあまり浸透していませんでした。
中村さんの祖父はもともと老舗の和菓子店で職人として働いていましたが、そこで洋菓子部門の立ち上げに関わった経験から、独立を決意。
金沢の地で「NORUMAN」をオープンしました。

NORUMAN

祖父は北海道出身で、農家の貧しい家庭で育ちました。
そのため、金沢に移り住んでもお金がなく、原材料の調達や金融面でも苦労が多かったと聞いています。
しかし、家族と親戚の支えで乗り越え、50年以上続く店を築きました。

 

火災からの再出発。支えがあったからこそ歩めた「再建」の道

2023年5月、隣家の火災によって「NORUMAN(ノルマン)」さんも大きな被害を受け、営業が困難な状況に追い込まれました。
創業から50年続く店を閉める決断も頭をよぎる中、地域の皆さまからの励ましの言葉や、募金を通じた温かなご支援が、再建への背中を押してくれたといいます。

約5ヶ月の準備期間を経て、2023年11月、再オープンにこぎ着けました。

NORUMANの店内

これまで守ってきた『50年の味』はそのままに、新たな一歩を踏み出すべく、店内の内装やロゴデザイン、新商品の開発にも取り組み、心機一転リニューアル。
「地域の皆さまをはじめ、多くの方にさらに愛される洋菓子店を目指したい」と、中村さんは語ります。

商店街の仲間や家族、そして支えてくださったすべての方々への感謝を胸に、「NORUMAN」さんはまた新たな歴史を刻み始めています。

 

『シンプルで、あったかい』親しみやすさと地元への想いを込めて

「NORUMAN(ノルマン)」さんが目指すのは『シンプルであったかい』ケーキ屋さん。

誰もがふらりと立ち寄れる、敷居の高くない、親しみやすい存在であることを大切にしています。

NORUMANのショーケース

店構えもケーキのデザインも、あえてシンプルに。
そして、50年以上変わらず受け継がれてきたレシピと製法に、時代に合わせた小さな改良を加えながら『優しい味わい』のケーキを提供し続けています。

家族で営む温かい雰囲気と『地元密着のスタイルもまた、「NORUMAN」さんらしさのひとつです。

名前

さらに私たちは「『買うこと』が、いい循環になるように」
あなたが手に取るそのケーキが、 生産者の未来につながり、地域を守ることになる。
NORUMANはおいしいの向こうにある『三方よし』を目指しています。

 

50年以上守り続けてきた味と、未来につながる素材選び

「NORUMAN」さんのスポンジケーキは、創業当初から50年以上受け継がれてきた伝統のレシピがベース。

ふわふわと軽やかな食感は、長年の経験と工夫の積み重ねによるものです。

NORUMANの人気商品ラインナップ

時代に合わせて、製法や原材料は少しずつ調整されてきましたが、変わらないのは『優しい味わい』と『丁寧なものづくり』の姿勢です。

使用する素材は、長年にわたる試作と研究を重ねて選び抜かれたものばかり。

名前

できる限り地元・石川県産の素材を使用しつつ、フェアトレードやサステナブルな観点も大切にしています。
生産者の想いや背景に目を向けながら、おいしいだけではない『未来に優しいお菓子づくり』を続けています。

フェアトレードとは〉
つくる人がきちんとしたお金をもらえて、安心して働けるようにする「公平な取り引き」のこと。

サステナブルとは
自然や人にムリをさせず、未来までずっと続けられるやり方のこと。

 

「NORUMAN(ノルマン)」の大人気商品

お店の方に人気商品をうかがったところ、まず名前があがったのはホールケーキ。
(カレンダーケーキ、リボンケーキ、ドリップケーキなど)
見た目のインパクトも抜群で、誕生日や記念日など特別な日のケーキとして選ばれています。

また「カスタードパイ」も人気の高い1品。

ミニカスタードパイ(4個入り) 360円(税込)
ミニカスタードパイ(8個入り) 700円(税込)

NORUMANのミニカスタードパイ

最近は新作の「抹茶・オ・フレーズ」や「レモンパイ」が登場し、こちらも評判が高いそうです。

さらに、定番ケーキの中では「イチゴショート」「バスクチーズケーキ」「カイザチョコ」が特に人気。
どれも「NORUMAN」さんを代表する看板商品とのことです。

人気No.1
イチゴショート 600円(税込)

NORUMANのイチゴショートケーキ

ふわふわのスポンジと甘さ控えめの生クリームが絶妙なバランス。
50年以上続くノルマン自慢のクリームは、やさしい口当たりで、思わずパクパク食べてしまうおいしさです。

人気No.2
カイザチョコ 630円(税込)

NORUMANのカイザチョコケーキ

濃厚なチョコがぎゅっと詰まった大人向けの1品。
ほんのりビターな味わいと、口に広がるリッチな香りが最高。
飽きがこない味わいです。

人気No.3
バスクチーズ 550円(税込)

NORUMANのバスクチーズケーキ

濃厚なのにしつこくないのが最高。
チーズケーキ好きにはたまらない味わいです。
食べた終わった瞬間「もっと食べたい!」と思うほどのおいしさで、正直1個じゃ足りませんでした(笑)。

名前
nao

定番ながらも、1つひとつに丁寧さとおいしさが詰まったラインナップ。
どれを選んでも間違いなしの安心感があります。

 

家族と地域の想いがつまった猫型マドレーヌ「にゃどれーぬ」

NORUMANの猫型のマドレーヌ「にゃどれーぬ」

にゃどれーぬ(プレーン) 280円(税込)

NORUMANの猫型マドレーヌ「にゃどれーぬ」

焼き菓子「にゃどれーぬ」は、火災で亡くなった愛猫・クッキーとプリンをモチーフに誕生した1品。
復興を目指す家族の再スタートを象徴する存在であり、地域の支えが形になったお菓子でもあります。

1つお買い上げにつき、能登半島地震復興支援として5円を寄付。
寄付金額は毎月、店頭およびInstagramにて報告しています。
2024年の寄付総額は103,140円に達したそうです。

名前

私たちは火災の際、本当に多くの「御恩」をいただきました。
その感謝の気持ちを今度は別の誰かへ届けたいという想いから「恩送り」という形で支援を続けています。ちょうどそのタイミングで能登半島地震が発生し、同じ石川県民として、能登の方々の力になりたいと強く思いました。

今後は、愛猫たちへの想いを込めて、猫の保護活動などにも支援の輪を広げていけたらと考えています。
私たちの社会貢献はまだまだ小さなものかもしれませんが「あなたの今日を、ほんの少しだけ、特別に」という想いを胸に、日々できることを積み重ねています。


焼き菓子のラインナップと贈り物にぴったりなギフトBOX

NORUMANの焼き菓子コーナー

店頭には、フィナンシェ、バウムクーヘン、ピスタチオガトー、ガトーショコラなど、種類豊富な焼き菓子が並びます。
ギフト用には、6個・10個・15個入りのBOXセットや、気軽に渡せる3個・4個入りのラッピングセットも用意されています。

名前
nao

全国発送にも対応しているとのこと。
贈り物やお中元・お歳暮にもぴったりですね。

 

リピーター続出!かきゴーラーお墨付きの「ティラミスかき氷」

ティラミスかき氷 1,500円(税込) ※5月初旬から9月末まで

NORUMAN(ノルマン)のティラミスかき氷

「ケーキ屋ならではのかき氷を作りたい」という思いから誕生した、夏季限定の『ティラミスかき氷』。
マスカルポーネチーズや自家製ソース、氷の質まで、すべてにこだわり抜いた商品です。

このかき氷の開発には、金沢の老舗氷屋「クラモト氷業」さんとの共同開発。
何度も試作を重ね、クラモト氷業さんの社長が自らが足を運び、一緒に完成を目指した渾身のスイーツです。

販売は、4月末よりLINE会員限定でスタート。
5月初旬からは一般のお客様にも提供され、販売期間は9月末までを予定しています。

見た目はまさにティラミスそのもの。
ふわふわの氷が口の中で溶け、マスカルポーネクリームのやさしい甘さと、ココアパウダーのほんのりした苦味が絶妙なバランスです。
さらに、食べ進めると中からコーヒーゼリーが現れ、ほろ苦いアクセントが全体を引き締めてくれます。

名前
nao

昨年は、かきゴーラーさんたちの間でも話題となり、列ができるほど人気だったそうです!

実は、ふだんはあまりかき氷を好んで食べないタイプなんですが…

そんな噂を聞いたら、やっぱり気になっちゃって。思い切って食べてみました。
ひと口目で「うまっ!」って声が出ちゃいました(笑)。
それを聞いたお店の方も、にこにこ笑ってくれて、なんだかほっこり。

夏のご褒美スイーツとして、ぜひ一度ご賞味ください!


季節限定スイーツとイベント商品の工夫

コーヒーゼリーラテ 390円(税込)

NORUMANのコーヒーゼリーラテ

名前

季節の移ろいやイベントごとの雰囲気を大切にしながら、期間限定の商品づくりに取り組んでいます。
たとえば、旬のフルーツをたっぷり使用したケーキや、暑い時期にはさっぱりとした口当たりのスイーツ、寒い季節にはほっこりと温かみを感じられる焼き菓子など、季節や気温に合わせて今、食べたくなる味を意識した商品展開を行っています。
また、海外やSNSで話題になっているスイーツのトレンドも積極的にリサーチしています。

 

「NORUMAN(ノルマン)」が描くこれからの夢と、地域への感謝の気持ち

最後に、店主の中村さんにこれからの展望や、地域の皆さま・読者の方々へのメッセージを伺いました。以下に、そのあたたかな言葉をご紹介します。

いつもみなさま、ありがとうございます。

たくさんのお客様に愛されて、当店は日々成長していきます。

どんどん成長していく「NORUMAN」を、暖かく見守ってくださると嬉しいです。よろしくお願いします。

もっとたくさんの方に「NORUMAN」のことを知ってもらって、当店の商品を食べていただけると嬉しい限りです。

特に外国の方にも、当店のことを知ってもらいたいと思っています。

NORUMANの店主中村さん

火災からの再出発。支えてくれた地域への感謝を胸に、50年以上続く味を守り続ける「NORUMAN(ノルマン)」さん。

1つひとつ丁寧に手作りされたケーキには、家族の想いと、あたたかな人のつながりがつまっています。

名前
nao

私は「NORUMAN」さんのケーキに、そっと背中を押してもらえるようなやさしさを感じました。

ひとくち食べるたびに、「よし、自分も頑張ろう」「誰かにやさしくしよう」そんな気持ちが、湧いてきました。

また訪れて「この味と優しさにふれたい」そう思いました。

「おいしい」が誰かの笑顔や未来につながる。
そんなやさしさに出会えるケーキ屋さん、ぜひ一度足を運んでみてください。

INFORMATION

店名:

NORUMAN(ノルマン)

住所:

石川県金沢市米泉町7-72-17
(駐車場9台)

電話番号:

076-247-2788

営業時間:

10:00~18:00

定休日:

基本は月曜日、火曜日
※不定休のためInstagramにてご確認ください

一人当たりの予算:

~¥3,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。

WRITTEN BY
nao

nao

ライター

金沢在住30年。やっぱり地元の味が一番! 金沢に生まれ育ち約30年。 全国各地の美味しいものを食べる機会がありましたが、やっぱり地元・金沢の味が一番だと感じています。 食べることが大好きで、毎月家族とお気に入りのお店で食事をしたり、新しいお店を開拓したりするのが楽しみのひとつ。 そんな「美味しいもの好き」の視点から、金沢のグルメや魅力をお届けしたいと思います。 地元ならではの目線で、金沢の「美味しい」「楽しい」をたくさん発信していきます!どうぞよろしくお願いします。